手牌の構成力を身につけるには、牌効率よりも手役やドラなどに対する意識が重要となります。
牌効率はもちろん大事なのですが、あんまりオイシくない方向への効率の良さなど無意味です。配牌の時点でこの材料から満貫を作るにはどうすれば良いのかを意識してみましょう。
配牌から構想を練る訓練の例5~6
状況は特に何も説明がない場合は東1局の西家とします。赤ドラは各色に1枚ずつ五、5、⑤が入ってます。
例5 ドラ 西 東家
東1局の親番です。ダブ東、白、中と役牌が3枚ありドラは西ですから役牌を活かしたいところです。
役牌をからめたトイトイか混一色でドラが使えれば最高。
数牌を見てみると三色とも三枚ずつ含まれていて形は索子が一番よい感じ。萬子は唯一の対子が含まれてる。
索子が伸びるようなら混一色へ、牌が重なってくるようならチートイを軽く意識しつつトイトイへと向かう。
どちらかというと良型の索子を活かした混一色を重視したいが、いずれにしろ対子系は目が離せず見切れない。
第一打は二しか無い。
二④⑦と切っているうちに、索子の混一色か対子系へ向かうかが決まる。一九字牌がずんどこ入ってくるようなら混老チートイを見ながら国士無双なんてのもある。
この手牌の理想最終型は、どうにも配牌の時点では絞りきれない感じですね。
⑨⑨678西西 ポン八八八 ポン白白白 高めの西で「白ドラ3」
八八⑦⑧⑨567西西 ポン東東東 「ダブ東ドラドラ」
34556789白白 ポン東東東 「ダブ東混一色」
他にも「チートイドラドラ」「トイトイ役牌2」など色んな満貫の形が見える。
満貫の材料は持ってるんだけど、字牌の重なりにすべてがかかってる。面白そうな手牌と言えます。
こう感じた方も多いかもしれません。
なぜ字牌を切らないのか?
なぜ字牌を使った手作りを強く意識してるのか?
答えは明白です。手なりで進めるとオイシイ感じになりそうにないからです。この手牌をもらって字牌から切っていきタンピン系へと向かうような人はとても損をしています。
字牌をすべて払ったら数牌だらけ。タンピン系に向かったとしても赤や裏、一発などがないと満貫は難しいでしょう。
しかも手牌の中は脂っこい数牌ばかりになります。
オイシくないほうへ向かうだけでなく、実はリスクも高めている。
ワカラナイかもしれませんが私にはそう思えます。
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例6 ドラ 三
筒子が7枚あって役牌が1枚ずつあるので筒子の混一色へ一直線といきたいところですが、ドラは三で一二二と持っている。すこし困った配牌ですね(^_^;)
萬子を使った場合は「立直ツモドラ1」に一発か裏でほぼ満貫ありますが、やはりこの手は筒子の混一色が本筋と考えます。
この手牌の理想最終型は、
②③④⑤⑥⑨⑨ ポン西西西 ポン白白白
「混一色役牌2」でほぼ満貫です。
でもおそらく、
②③④⑤⑥西西 ポン⑨⑨⑨ ポン白白白
こんな感じで「白混一色」止まりってところじゃないでしょうか。
いずれにしろこの手牌では八、二と落としていき索子は赤5、4、6以外はツモ切りします。その間にドラの三を引いてしまった場合は混一色へは向かわず「立直ツモドラ1」の方向へと向かい、役牌が鳴けたら「役牌ドラ1」でもOKです。
ドラを引かずに筒子や字牌を引いてきたらさらに二、一と落としていき筒子の混一色へと一直線です。もちろんもうこの時点では索子の真ん中もいりません。
この手牌でも字牌から切っていくような人は損をしていると言えます。
この手牌では八はいりませんし、二も二枚は必要ありません。ドラを引いてくるかもしれない可能性に対して一二を一応は残していますが、あくまでもこの手の本筋は筒子の混一色です。
最初に字牌を切ってしまったらそれは遠のいてしまいます。
損をしている人達は最初の第一打でオイシイ道から離れてしまっていることに気づいていません。
あとがき
オイシイ道筋とオイシくない道筋。
配牌の時点で材料からそれを見極めるくせをつけることが重要です。
ある程度は自分の都合の良いように考えてかまわないのです。
オイシイ道筋。
つまり満貫以上への道です。
それを探して自分からその方向へと一歩踏み込むことが大事です。
最初から字牌を切って手なりで進めていくような人は、オイシくない上に危険も高い道筋へと一歩踏み出しているんですが、まったくそんなことには気づいていないんです。
もちろん手広いというのは確かですが、いくら手広くてもオイシくない道へと手広いならあんまり意味がないじゃないですか。
また手広いとはいえ数牌だらけの手牌ですから、いざ誰かから「立直」ってこられた場合に切りにくい数牌ばかりでは、自分のあがりへの道が手広いとはけっして言えないでしょう。
立直に捕まってしまうか、危険牌をいっぱいかかえながら逃げ回ることになりかねません。
字牌やドラを常に大切に扱うように意識していると、そのうち自然とオイシイ道が見えてくるようになります。
参考記事

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