「麻雀の役を読むにはどうすればいいのか?」
まだ初心者の方はこれがサッパリわからなくて悩んでしまう方も多いかと思います。
捨て牌を見てもまったく何もワカラナイし、何をどうすれば読めるようになるのかもワカラナイかもしれません。
でもそれは普通のことですので、別に悩まなくても大丈夫ですよ^^
でも捨て牌をじーっと眺めているだけでは、いつまでたっても読めるようにはなりません(^_^;)
役を読むには牌の偏りを意識することが大事なのですが、いきなり捨て牌からそれを意識しようとしてもなかなかうまくいかないと思います。
まずは練習が必要です。下の参考記事にて、(配牌から牌の偏りを意識するやり方から入る)麻雀の読みを習得する方法を説明しています。
※参考記事

この記事では、上の参考記事の「麻雀 役読み表」の詳しい活用法を書いていきます。
麻雀役読み表と捨て牌を見て「不要、必要」を見極める
役ごとに「欲しい」ものと「欲しくない」ものを下の表にまとめてあります。備考には順子系、対子系、色系、はじっこなどと書かれています。
捨て牌の偏りから特徴をとらえ、「何が不要で何を必要としているのか?」を読み取ることで、なんとなく(または、はっきりと)役を読めるようになります。
ものすごーく大雑把に言ってしまうと、欲しくないものが先に出て、欲しいものがあとから出てくるのでその特徴をとらえることで役を読みます。
とにかく多くの捨て牌を見て特徴を探すことが大事です。それが積み重なって読みの土台となっていきます。
【麻雀】役読み表
※空欄については今のところは考え中です。
実はちょうど良い単語が見つからないんですよ(^_^;)
一盃口、二盃口、役牌、三元役、四風役、これらの役は「欲しい」部分が決まってしまえば、他の部分はどんな牌、形でも良い役たちなので、「欲しくない」部分は役読みのヒントになるものでは無いんですね。
たとえば大四喜と大三元は、
「最初にいっぱい数牌が切られてたから大四喜や大三元が怪しい」
ってことにはなりませんし、字牌が切られる場合もあるはずです。
今後、何か良い単語を思いついたら入れるかもしれませんが、今のところは空欄のままにしておきます。
捨て牌を見て特徴を掴む
麻雀は自分の手牌を見るだけで精一杯という人も多くいますが、捨て牌を見ないと他家の手牌を読むことはできません。
ここではもっとも読みやすいと思われる色系の捨て牌を具体例として見ていきます。
色系の捨て牌の特徴はわかりやすい
色系というのは、混一色、清一色のことを言います。一色に染める手なので、捨て牌にはとてもわかりやすい特徴が出やすいです。鳴く場合もありますし、非常に読みやすいと思います。
例1
南1局東家 ドラ 南
⑨一⑧九④七
③東發五五2
筒子と萬子が切られた後に字牌の東と發が出てきてます。さらにその後に五、赤五と対子を切ったあとに、これまで出てこなかった索子の2が出てきた。
これは索子の混一色で、2切りで聴牌か最低でも一向聴と思って間違いないでしょう。赤五を含む対子を残していたのは、おそらく一気通貫の可能性があったからだと思われます。
役読み表の「混一色」を見てください。
「欲しくない」には、「それ以外の色」とあります。
「欲しい」には、「一つの色、役牌」とあります。
捨て牌の前半に切られるのが、「欲しくない」ものです。後半に切られるのが「欲しい」もの、言い換えると「大事にしたいもの」ということになります。
先ほどの例で言えば筒子と萬子は「欲しくない」ので先に切られていき、「欲しい」索子と役牌があとになっている。
字牌は東、發と切られてますが、もしオタ風を持っていたらオタ風から出てくるはずです。また場に出ている字牌の枚数なども関係しますので意識しておくと良いです。
続いて、役読み表の「一気通貫」を見てください。
「欲しくない」には、「(特定色の※)定形順子に余る牌」とあります。
「欲しい」には、「特定色の定形順子」とあります。
※表中では()内は抜けてますが、「欲しい」の裏が「欲しくない」です。スペースの都合で省略してます。
一気通貫は色と相性が良く、欲しい部分と欲しくない部分がかぶっていると言えます。
この例の場合では「赤ドラを含む対子をなぜ切ったのか?」ということで、一気通貫と混一色の両方が浮かび上がる感じです。
色系の場合は一気通貫、一気通貫の場合は色系も意識してみるとよろしいでしょう。
実際の手牌はこうでした。
実際の手牌
12345688899中中
例2
東2局東親 ドラ西
⑦三五⑨中③
三④七白二四
東
※3巡目に9をポンしている。中と白は他家が切ったものを他家が鳴いたあとに切っている。東は生牌。ドラの西は1枚切れ。
これも色系のわかりやすい特徴が出ています。
まず「欲しくない」萬子と筒子が切られていき、「欲しい」役牌があとから出てくる。
3巡目に数牌の9をポンしてるので、この時点で色系、チャンタ系、対々和、役牌を持っている、の4つがうかがえるが、⑦、三切りが早いのでチャンタ系は無さそう。その後の捨て牌や場況(白、中が鳴かれてる)からほぼ色系に絞られる。対々和の可能性を否定できるような材料は何も無いけど、色を警戒しておけばそれで良し。
生牌のダブ東が出てきたなら、もう聴牌か一向聴と見ていいでしょう。ダブ東混一色なら親満ですから、それを切ったならすでに出来上がってると見ていいです。
ドラである西の対子(または暗刻)を持っているのかもしれませんが、清一色も十分に考えられます。
いずれにしろ、この状況ならもう字牌(生きているもの)も索子も迂闊には切れません。
実際の手牌はこうでした。
実際の手牌
2233446788 ポン999
大事にしているものは何かを考えてみよう
他人の捨て牌だけではなく自分の捨て牌でもいいです。
自分が牌を切る時に何を大事にしてそれを切ったのか意識を向けてみましょう。
その牌がいらない理由は何ですか?
あなたはなぜ他の牌を切ろうとは思わなかったんでしょうか?
意味があって切ったのか、それとも意味は無かった?
色系の場合は?対子系の場合は?チャンタ系の場合は?タンピン系の場合は?
そういうことを意識しつつ捨て牌と役読み表を照らし合わせて考えてみると、すこしずつ色々と見えてくるようになっていくと思います。
色系以外の特徴
色系は初心者の方でも特徴をとらえやすいのですが、他はそれなりに経験が必要だと思います。
タンピン系の特徴
タンピン系については下の記事で例をあげて書いています。
もっとも多く見られるタイプの捨て牌だと思いますが、途中から色や対子系へとずれていく場合もあります。

タンピン系、つまり平和と断么九の合わさった形のことです。
断么九と平和を表で見てみましょう。
・断么九は「么九牌」が欲しくない、「中張牌」が欲しい。
・平和は「順子」「両面」が欲しい、「役牌」はいらない。
なので捨て牌の特徴はその裏、すなわち、
「老頭牌、字牌から先に切られていき、あとから中張牌が出てくる」
「オタ風よりも役牌が先に出てきたら平和を狙っている可能性が高い」
「辺張、嵌張よりも先に両面が切られた場合は平和ではない役が他にある」
とりあえずは以上。
対子系の特徴
七対子、対々和、三暗刻、四暗刻などが対子系です。
対子系は読みにくいのですが、共通しているのは「対子(刻子)が大事」「順子は欲しくない」ということです。
対々和
対々和については、必ず1つは鳴くので役自体は読みやすいですが、待ちを捨て牌から読むのは難しいと言えます。
捨てた牌との関連性があるとは限らないからですが、対々和と見たら注意するのはドラと役牌。そして生牌はすべて黄信号、2枚以上切れているなら安全かもしれないと言ったところです。
待つ側の心理としては、なるべく他家の使いにくいところで待ちたい。つまり、3~7の使いやすい牌以外は注意したほうが良いということになります。
三暗刻、四暗刻
三暗刻、四暗刻は対々和よりもさらに読むのが難しいと言えるでしょう。
材料的にどの牌が暗刻になっているかというのは、捨て牌には現れにくい情報だからです。配牌の時点ではほぼすべての牌に可能性があります。
「あの捨て牌は七対子だな」っていう時に、手の中から対子が出てきた場合は要注意となります。1人だけの捨て牌から、手牌に暗刻が多くあるのを読めるのはそういう時だけです。
七対子
七対子も読みにくいですが、他の対子系と比べると待ち牌は読みやすいと言えます。
3~7の牌では普通は待とうとは思いません。他家の使いにくいところで待ちたいので対々和の時と同じです。
対々和の場合はシャボもあるので、材料的にそうしたくてできないこともありますが、七対子の場合は必ず単騎待ちなので対々和よりも待ちをコントロールしやすいので顕著に現れます。
でもドラが3~7の牌の場合はもちろんその牌は要注意です。赤入りルールなら状況次第で五、⑤、5は黄信号と言えます。
捨て牌の特徴としては、「順子の種である搭子(特に両面搭子)いらねー」ってのが見えたら、七対子を疑ってみると良いと思います。
また下手な人と上手な人で七対子の捨て牌は明確な違いがあります。
上手な人は3~7は先に切られていき、あとから2、8、么九牌という感じがうっすら見えますが、下手な人にはその特徴がありません。また下手な人は捨て牌に対子がいくつも出てきます。上手な人はせいぜい1つ、多くても2つまでしかかぶりません。
※上手な人でも最初に么九牌が1~3枚切られることもあります。そのあとに上の特徴が出るというのがわりと多いパターンです。
対子系は捨て牌と手牌から場を読むのが先
1人の捨て牌だけを見て対子系かどうかを判断するのは、とても難しいことです。
対々和は鳴き、七対子は捨て牌でも特徴をつかめることもありますが、三暗刻と四暗刻は捨て牌だけではほぼ無理です。
場全体(自分の配牌、4巡目ぐらいまでの全員の捨て牌、ツモの流れ)を見てその場が順子場なのか対子場なのかを読むのが先です。
場が対子場である場合に、捨て牌に対子系の特徴が出たら・・・四暗刻(三暗刻)あるかも?という感じです。
三暗刻と四暗刻はそれで読みの精度が上がります。
※参考記事

端っこ系の特徴
端っこ系とは、国士無双、チャンタ、ジュンチャン、混老頭、清老頭のことです。
タンピン系とは逆に、中張牌が先に切られていきます。あとから么九牌が出てきますので、その出方によって役を絞ります。
国士無双
456から切られていき、次は2、3、7、8と切られていくこともありますが、この場合は「チャンタやジュンチャンも考えられる形だったんだなー」というのが見えるかどうかです。
国士無双を狙う時って、九種九牌に近い状態からがほとんどなので、456とか関係なく2~8の牌がドカドカと切られていくこともよくあります。
気をつけなくてはいけないのは、最初は国士無双をやっていたとしても、いつのまにか混老頭、清老頭、字一色、四風役、三元役、メンホン七対子、対々和ホンイツ、三暗刻、四暗刻などへと渡っていく可能性があることです。
「北の暗刻を持ってて1枚さっき捨てられたからアイツの国士はもうないぜー♪白切っちゃおっと」
「ローン!大三元!」
「なぬーっ?!」
・・・みたいな昭和の麻雀漫画みたいなことにならないように気をつけましょうね(^_^;)
混老頭、清老頭
最初からこの役へと一歩を踏み出すというのは非常に稀なケースと言えます。先ほど書いたように、国士無双からこちらへ流れてくるパターンが多いです。
チャンタ、ジュンチャン
これは先ほど国士無双のとこで書きましたが、まず456が先に切られていきます。
その後で搭子を整理していく過程で1~3、7~9が出てきますので、よーく見て特徴を掴みましょう。役牌の対子が切られたら、「ジュンチャンになったのかな?」という感じです。
でもどちらの場合でも危険な牌は同じです。
「ジュンチャンになったかもしれない」ということで役牌を切ってそれが当たることだってあります。
そこから先を読む必要があるか?
端っこ系の場合は、么九牌とそれにからむ順子が危険なことは多くの役に共通しているので、ある程度までしぼれば止めるべき牌はほぼ同じような牌に限られるということになります。
単純に么九牌はすべて危険、チャンタとジュンチャンの場合は2、3、7、8も危険ということです。
だからそのへんもふまえて、読む必要があるのかどうかも決まってくるわけです。
たとえば、親に端っこ系というのが見えていて、自分の手は断么九のみという場合など。
么九牌はどれも危険なので、行くのか行かないのかを考えることになるわけですが、端っこ系って多くの場合は得点が高いからね?
断么九のみで親の手を潰すために突っ込むなら止めたりはしませんけど、はたしてその牌を切って良いものかどうか?よーく考えた上で切りましょう。
切れない牌であるならば、あきらめてベタオリするのもやむを得ません。切れない牌があり、それを持っていてはあがることもできそうにないなら仕方がありません。
三色同順と一気通貫
面子手の華形とも言える三色同順と一気通貫の読み方を軽めにしておきます。わりと見られる役ですが、1人の捨て牌だけでこれらの役を特定するのは難しいと思います。
一気通貫
一気通貫は色系でもすこし触れましたが、こちらでは順子系としてのほうの注意点を書きます。
【麻雀】役読み表 では「特定色の定形順子」という書き方をしていますが、これは各色で決まってますよね。
萬子なら、
「一二三」「四五六」「七八九」の3つ。
索子なら、
「123」「456」「789」の3つ。
筒子なら、
「①②③」「④⑤⑥」「⑦⑧⑨」の3つ。
これらの形を確定したいがために、余った牌を切っていくのが一気通貫の捨て牌の特徴です。
が、それがまったく現れないケースも別に珍しくありません。これは色系でも言いましたが、色系とかぶっているからです。
なので、まず色が見えた捨て牌が出て、色じゃなさそうなニュアンスが出たら「一気通貫あるかも?」みたいな感じです。
待ち牌についてですが、一気通貫の場合はあまりスジをあてにしないことです。一気通貫を確定させるために辺張にも嵌張にも受けるからです。
三色同順
この役を読めるようになればたいしたものですが、読めるようになるまでにはなかなか厳しいと思います。牌の偏りを意識しましょう。
ここまで説明してきた役は、順子と対子の偏り、色の偏り、真ん中と端っこの偏り、数牌と字牌の偏りなどのとても意識しやすい部分です。
でも三色同順はそれらのどれにも当てはまりません。
言葉にすると「数牌の位置の偏り」ということになります。それが捨て牌に現れていればうっすら見えます。
上のほうばかりが捨てられていれば、下のほうに三色があるのかもしれない。
下のほうばかりなら上に、上と下が切られているなら真ん中、つまり456のあたりの三色です。
上記まで三色同順を判断するのは難しいですが、実はこういうのもあります。
三色の同時性
・自分が三色同順を狙っている時は他家も三色をやっている。
・配牌で三色が見える時は他家にも三色の見える形が入っている。
1人の捨て牌(三色が入っているであろう人)と上記の2つの要素(三色の同時性)で三色同順を読めます。
科学的根拠はありません。でもこれを意識しているかどうかで三色を読めるかどうかの確率がべらぼうに変わります。
信じたくない方はそれも良いでしょう。でも自分の目で確認しなくても良いのですか?
今は麻雀ゲームのおかげで牌譜を簡単に確認できますので、データは山ほどありますから統計データの少なさに困ることはありません。
三色同順(途中の形でもOK)が出現した時の牌譜をチェックすれば答えはすぐに出ます。
この「三色の同時性」という言葉を最初に世の中に出したのは雀鬼です。
雀鬼の麻雀は理解できないというよりは、理解したくないという人が多いようですが、とにかくものすごいものなんですよ(^_^;)
未熟な我々のレベルでは、雀鬼の麻雀がどれぐらいすごいのかというのは、残念ながらちょっとよくわからないんですけどね。
三色の同時性も牌の偏りではないのか?
三色の同時性が牌の偏りである場合、たとえば自分が真ん中の三色であるならば、他の1人(または2、3人)の三色は、真ん中以外でなければいけません。
そうじゃないと、「偏っていることで三色が出来てるんだ」ということにはなりませんからね。
ところが、そうなることもあるんだけれども、そうじゃないこともあるからその説は成り立ちません。
2人とも456の三色だったりするし、2人とも678の三色で六九待ちなんてことも頻繁にあるんですよ(^_^;)
だからこれは、ツキ、アヤという不思議なものがかかわってるのではないかと、勝手に私は思っています。知りたい人は雀鬼に尋ねてみてください。
そして答えがわかったらぜひ私にもコッソリと教え・・・(蹴)
以上です。
あとがき
まーたクソ長い記事になってしまった。
文字数はなんと7000文字w
でも仕方がないよねぇ。それとも役ごとに分けるべきだったかなぁ?
もう書いてしまったからやらないけどね(^_^;)
いいかげんな人間である私が、なぜこんなに気合を入れてこの記事を書いたか?
逃げ回る麻雀を守備的だとか言ってる連中が大勢いるので、私はこういう疑いを持ったんです。
「この人達は読めていないだけなんじゃないのか?」
「プロがどうして切るのがこんなに遅いんだ?もしかして彼らも読めてないんじゃないか?」
「現物とスジをたよることしかわかってないんじゃないのか?」
ま、彼らが本当のところはどうなのか私は知りません。別にどうでもいいです。
でも一般的な麻雀戦術書とかを覗いてみると、あまり基本的なことに触れてなくて、いきなり奥のほう(待ち読み)へいってしまうんです。それじゃほとんどの初心者はすぐに読まなくなってしまう。
もしかしたらそうでない本もあるのかもしれませんし、単に私の見識不足なだけなのかもしれませんが、この基本的な読み方に関する情報は、ネット上を探しても検索に引っかかるのはほんの数ページしか存在しないんですよ。
ほとんどが現物とスジについて詳しく書いてそれを「基本の読み」とか言ってるだけ。読みじゃないだろそれは。
麻雀の読みは様々な気付きからヒントを集めていき、収束させることで初めてできるようになる。
読めるなら危ないところだけを止めればいいのに、「無スジはすべて危険」みたいなことを何度も何度も飽きもせずやってる人達が大勢いる。それはプロと呼ばれる人達の中にもいる。押し引きも何もまだそういうことを言えるようなレベルじゃないじゃん。
私が書いたものを読んでくれた方が、ちゃんと捨て牌を読めるようになるかどうか、そのへんはまだよくわからないが、私はそうなっていくことを目指して今後も記事を書いていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。