視点の話と例の続き

「視点の話」と題しまして視点を変化させる手法について説明していきます。これは麻雀だけでなく他のジャンルでも応用がきく考え方で、しっかりと理解すると色々な場面で役立つ考え方です。

まずはこの記事を書こうと思った原因となる記事と関連することから書いていき、色々なジャンルでも共通して役立つ「視点の話」をしています。

また、前の記事で「やりません」としていた部分の続きを書いてます。

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麻雀の読みの基本をまとめてみようと試みて・・・たぶん途中で飽きる(え?
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候補が多過ぎて大変な場合は視点を変える

↓の記事で読みの基本について書いてますが、老頭牌の切り順から配牌時に持っていた索子の予想の形を45通りのパターンから21通りにまで絞っています。

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21通りすべてを想定して考えるのはとても丁寧ではありますが、候補が多すぎて非常に時間がかかります。また、範囲が広すぎてそれほど有用な情報とは言えないという根本的な問題もあります。

しかも、21通りまで絞ったとはいえ、前提条件である「索子、筒子、萬子をそれぞれ3枚持っている」というのがそもそも間違っていた場合、残念ながらあまり役には立ちません。

いや、まったく役に立たない情報ではないのですが、「そこまで神経をすり減らして欲しい情報ではない」という感じです。

 

もっと大雑把に扱うぐらいで十分というか、1つ1つをチェックする必要はないということですね。

ならばどうするのか?

視点を変えれば良いのです^^

 

多数の候補をまとめて見るために文章化する

先程の記事の21通りの候補を並べてみましょう。

捨て牌はこうでした。

例1 東1局東家の捨て牌 ドラ ③

予想した索子の形21通りは以下の通りです。

====================================

144
145
146
147
148
149

155
156
157
158
159

166
167
168
169

177
178
179

188
189

199

====================================

捨て牌の切り順から推理した、配牌の時点で持っていた索子3枚を予想したものです。じっくり検証できる時間がある場合は、1つ1つすべてチェックすれば良いのですが、実戦時にそんなことをやっていては時間が足りませんし、頭の中がわやくちゃになります。

そして先程も書いたように、そこまで大変な労力を使ってまで欲しい情報ではありません。

だから1つ1つを見るのではなく、全部(またはいくつかに分けて)まとめて見るようにします。

 

そのためにはどうするかというと、これらの21通りの候補を文章化しましょう。

たとえばこうです。

「1が孤立した形」

これなら21通り全部ひっくるめて扱うことができますし、3枚ではなく4枚の場合でも同じことが言えます。

また、索子は1しか持っていなかった場合にも対応できますし、とにかく1が孤立していれば良いわけです。ただ索子が6枚以上となると、別の問題(索子が多いなら索子から切ることは考えにくい)が発生してしまうので限度はありますけどね。

 

ここで言う「視点を変える」とはそういうことです。1つ1つを注視するのではなく、すこし遠ざかった視点でグループでまとめて見るようにするのです。

多すぎる候補を文章化し、まとめて見ることによって、複雑だった情報がシンプルになり扱いやすくなります。

 

文章化することで扱いやすくなり範囲も広がる

この手法のデメリットとしては、具体的ではなく抽象的になったことでやや精度が落ちるということですが、それを補ってあまりある大きなメリットがあります。扱いやすくなることもそうですが、範囲が広がるということもあげられます。

この場合では仮説を立てた時点で設定した前提条件である、「萬子、筒子、索子は各3枚ずつ」という条件外の部分までカバーできます。

抽象的な文章にすることで範囲が自然と広がるのです。

他にもメリットがありますが、ひとまず放置して時間をさかのぼり、前の記事ではやらないつもりだったことをここでしていきましょう。

 

例の続き

21通りの索子のパターンと、萬子のパターンを比べて一よりも1が先に切られた理由を探ります。

索子の部分はすでに抽象化したので「1が孤立した形」となっています。

捨て牌はこうです。

例1 東1局東家の捨て牌 ドラ ③

 

⑨よりも一が先に切られている理由も考慮しながら考えてみましょう。

萬子の候補は以下の45通りです。

====================================

一一一
一一二
一一三
一一四
一一五
一一六
一一七
一一八
一一九

一二二
一二三
一二四
一二五
一二六
一二七
一二八
一二九

一三三
一三四
一三五
一三六
一三七
一三八
一三九

一四四
一四五
一四六
一四七
一四八
一四九

一五五
一五六
一五七
一五八
一五九

一六六
一六七
一六八
一六九

一七七
一七八
一七九

一八八
一八九

一九九

====================================

⑨よりも一が先に切られているということは、1の時と同じように「一が孤立した形」なのではないか※と予想できます。

だから分けてまとめることが可能です。「一が孤立した形」とそうでないパターン、つまり「一が孤立していない形」ですね。

※確証があるわけではない。あくまでも可能性のうちの一つ。

====================================

「一が孤立した形」は以下の21通り

一四四
一四五
一四六
一四七
一四八
一四九

一五五
一五六
一五七
一五八
一五九

一六六
一六七
一六八
一六九

一七七
一七八
一七九

一八八
一八九

一九九

====================================

「一が孤立していない形」は以下の24通り

一一一
一一二
一一三
一一四
一一五
一一六
一一七
一一八
一一九

一二二
一二三
一二四
一二五
一二六
一二七
一二八
一二九

一三三
一三四
一三五
一三六
一三七
一三八
一三九

====================================

上記までは具体的なのでとても丁寧ではありますが、情報量が多くて扱うのは大変です。でも抽象化したので扱いやすくなり、範囲も広がりました。

同じ要領で次は筒子をしぼってみましょう。

1と一よりも大事にして残す理由を考えると、「⑨が孤立していない形」という答えがすぐ出ます。

筒子がこの時点でまだ3枚だとすれば、すべてのパターンは以下の45通りです。

====================================

①①⑨
①②⑨
①③⑨
①④⑨
①⑤⑨
①⑥⑨
①⑦⑨
①⑧⑨
①⑨⑨

②②⑨
②③⑨
②④⑨
②⑤⑨
②⑥⑨
②⑦⑨
②⑧⑨
②⑨⑨

③③⑨
③④⑨
③⑤⑨
③⑥⑨
③⑦⑨
③⑧⑨
③⑨⑨

④④⑨
④⑤⑨
④⑥⑨
④⑦⑨
④⑧⑨
④⑨⑨

⑤⑤⑨
⑤⑥⑨
⑤⑦⑨
⑤⑧⑨
⑤⑨⑨

⑥⑥⑨
⑥⑦⑨
⑥⑧⑨
⑥⑨⑨

⑦⑦⑨
⑦⑧⑨
⑦⑨⑨

⑧⑧⑨
⑧⑨⑨

⑨⑨⑨

====================================

この中から⑨が孤立していない形を抜き出してみましょう。

以下の24通りが「⑨が孤立していない形」です。

====================================

①⑦⑨
①⑧⑨
①⑨⑨

②⑦⑨
②⑧⑨
②⑨⑨

③⑦⑨
③⑧⑨
③⑨⑨

④⑦⑨
④⑧⑨
④⑨⑨

⑤⑦⑨
⑤⑧⑨
⑤⑨⑨

⑥⑦⑨
⑥⑧⑨
⑥⑨⑨

⑦⑦⑨
⑦⑧⑨
⑦⑨⑨

⑧⑧⑨
⑧⑨⑨

⑨⑨⑨

====================================

さてここでもう一度、捨て牌に戻って考えてみましょう。

例1 東1局東家の捨て牌 ドラ ③

 

⑨のあとに字牌だけが切られていき立直となっていますが、この字牌がもし配牌からあったものだとすると、疑問がわいてくるはずです。

なぜ数牌よりも字牌が後に出てきているのか?

1、一、⑨と3色それぞれの形に関してパターンを絞り込んできましたが、その作業行程では字牌についてはあまり考えずに1一⑨の切り順番だけで推理しています。

東1局東家の捨て牌 ドラ ③

 

つまりここまでやってきた読みは、この時点で考えられることを長々と書いてきたわけです。

しかし「字牌が数牌よりも後に切られている」ということを考慮すると、読み方がまた変わってきます。

捨て牌にある牌がすべて配牌の時点であったものだとして、各色それぞれ3枚ずつと仮定すると形はこうなります。

1?? 一?? ??⑨ 東西白中

??の部分はすでに予想して絞り込んできたわけですが、ここでこれまでに抽象化したものと置き換えてみましょう。

 

「1が孤立している形」「一が孤立している形」「⑨が孤立していない形」東西白中

 

例1 東1局東家の捨て牌 ドラ ③

 

ここで数牌よりも字牌が後から出てきている事実を考慮すると何か気づきませんか?

タンピン系は字牌よりも数牌を大事にするというのが基本なのにこの捨て牌は逆の順番なんですよ。

 

となると、そもそもタンピン系ではないのかもしれないという可能性が浮き出てくることになります。

タンピン系じゃないならばこの捨て牌は何だろう?

 

捨て牌パターンの基本4つを思い出してください。

タンピン系、一色系、対子系、端っこ系です。これ以外にもないわけではありませんが、ひとまずの段階ではこれらの4つに当てはめてみてからその先を考えるようにすると良いでしょう。

 

さて、老頭牌から切っているので端っこ系も対子系も考えにくいです。

となると、残るは一色系です。

字牌の順番に着目すると、オタ風の西→役牌の白、中→連風牌のダブ東と切られています。一色系ではオタ風よりも役牌、連風牌のほうがより大事にされますので条件は合ってます。

で、一色系となるとどの色を欲しがっているのかということになり、最後に切られている数牌の色を見ると筒子です。

ここで予想した配牌をもう一度見てみましょう。

 

「1が孤立している形」「一が孤立している形」「⑨が孤立していない形」東西白中

 

索子と萬子は「老頭牌が孤立していた形」で、筒子は「老頭牌が孤立していない形」、字牌はバラバラだけど数牌よりも後に出てきていて役がつくほうがより大事にされている。

一色系の手を作る時って同じ色がいっぱいある時ですよね?

なら索子と萬子は「老頭牌が孤立していた」っていうより、老頭牌しか持っていなかったんじゃないのか?最初から筒子をいっぱい持っていたんじゃないのか?

っていう可能性が見えてきます。

つまりこんな形ですね

 

1一??????⑨東西白中(?は筒子、うち何枚かが字牌という可能性もある)

 

いかがでしょうか?

?の部分に適当に筒子を入れてみるとこうなります。

1一①③⑤⑥⑧⑧⑨東西白中

とか

1一①①②④⑥⑦⑨東西白中

これならどちらの場合でも、何をツモってきても索子か萬子を切るでしょ?後者の例だと④か⑥を切る人もいるかもしれないけど、字牌を切るのはありえない。もしこれらの形から字牌を切ってしまう、っていう人はもっと手作りを勉強しましょう。

 

字牌を含んでいる場合は、

1一③④⑥⑧⑨東西發發白中

とか

1一④⑦⑨東南南南西白中

とかね。これらの場合も字牌よりも索子か萬子に手をかけたくなるはず。

 

こうして予想してみると、もし字牌が他に複数枚含まれていたのであれば、「対子か暗刻だろうな」っていう予想も出てきます。

なぜなら、2種以上増えると国士無双の可能性が見えるからです。

 

1一①①④⑧⑨東南西北白中

たとえばこんな形だったら、④から切って国士無双を目指しつつ端っこ系、対子系を同時に見て手を進めるか、九種九牌で流すなりするはずです。でも老頭牌から切っているということから、おそらく么九牌のほうへは偏っていなかったであろうことが予想できます。

筒子の形が良いのではないかという読みも出てきますね。バラバラで悪形が多いなら無理に順子を作ろうとはせず、対子系や端っこ系を見るでしょう。つまり筒子が良型じゃないと老頭牌からは切らない。

 

こんな感じで色々と出てはきますが、そもそものとっかかりがない字牌と老頭牌ばかりの「隙のない捨て牌」なので、前の記事で言ったとおり「たいした情報は得られません」というのは変わりません。

一色系の香りがするけれども、タンピン系の可能性が消えたわけではないし、もしほとんどの牌がツモ切りだったのであれば、これまで一生懸命考えて並べてきた私の読みはすべて無意味なものとなります。

 

読みの土台作りとして考える

前記事から読みをたくさん並べてきましたが、この手法はあくまでも「そういうことも考えられる」というぐらいにしかなりません。

とはいえ、これは頭の中で考えて答えを導き出せる部分です。考えうる可能性を考えてすべてのパターンを並べて比較して考えるというのは、時間さえあれば誰でもできるのです。

なにも実戦時にこの作業をやれということではありません。っていうか戦いの最中にやっちゃダメ!w

 

暇な時でいいので、どこかから捨て牌のパターンを持ってきてアレコレ予想してみるということを何度もやるんです。

つまりトレーニングとしてのシミュレーションですね。対局中に頑張って読もうとするんじゃなくて、日々の訓練の中で行うようにするわけです。さらにメモして引き出しにしまっておけば完璧です。

これを積み重ねていくことでだんだん読みの土台になっていくんですよ。で、必要な時に頭の中の引き出しから取り出して読みに活用するわけですね。もちろん比喩的な意味で言ってますが、実際にメモしておくと必ず役立ちます。

 

視点を変えると色々と見えてくる

この記事で説明した「視点の変化」を駆使して深堀りするということを何度もやっているうちに、視点を自由自在に素早く動かせるようになります。

これが当たり前のように自然にできるようになると、それまでは見えていなかったものが色々と見えてくるようになるので、まず思考の無駄が減るし、視野も広がるし、麻雀だけでなく生き方の考え方そのものが良いほうへと変化していくはずです。

まぁ、これはやってみないとわからないでしょうけども(^_^;)

 

本記事の締めとして、すこし視点の話とズレますが、「隙のない捨て牌なのでたいした情報が得られない」という理由をもう少し詳しく書いておきましょう。

 

字牌と老頭牌だけの捨て牌は「隙のない捨て牌」なので基本的に読めない

例1 東1局東家の捨て牌 ドラ ③

 

この捨て牌一つから考えられる様々な読みを2ページも使って長々と展開してきましたが、これほどの多大な労力を駆使してもそれほど当たることはありません。

なぜなら、考えられるパターンが多すぎるからなんです。

1一⑨の切り順からそれぞれの形についての読みは、タンピン系の捨て牌で各色3枚ずつという仮説のもとに考えて推理しています。しかし、字牌にも目を向けると混一色の可能性が出てくるので、タンピン系という仮説が揺らいでしまいます。

 

また、1一⑨の切り順についても同様のことが言えます。より不要なものから順番に切っていくという仮説のもとに考えて推理していたわけですが、もしかしたら「3つとも同じくらい不要な形」だったのかもしれないじゃないですか(^_^;)

だったら別に切り順なんてどうでも良いということになります。どうせ3つとも不要なら切る順番なんてあまり関係ないです。

 

「1が孤立している形」「一が孤立している形」「⑨が孤立していない形」

せっかく展開したこれらの抽象化された部分への読みも同様です。

もしかしたらこうかもしれません。

「1が孤立していない形」「一が孤立していない形」「⑨が孤立していない形」

またはこうです

「1が孤立している形」「一が孤立している形」「⑨が孤立している形」

 

ってことは、

112一二五⑥⑧⑨東西白中

かもしれないし、

146一五六②⑥⑨東西白中

かもしれないし、

1一四五六六七⑧⑨東西白中

だって考えられるし、

134一三四③⑤⑧⑨東西中

という形もある。(白はツモ切り)

 

とっかかりが無いのでどうしてもフワフワしてしまうんですよ(^_^;)

こうかもしれないし、こうでないかもしれない。

けっして安定なんてしないんです。

 

タンピン系かもしれない、混一色かもしれない、対子系と端っこ系は考えにくい。ここが限界です。

ここまでしかしぼれないので、待ち牌を読むのはほぼ無理ということになります。

しかし、対子系と端っこ系ではなさそうだし、么九牌だけがバンバン切られていることを考えると、危ないのはその逆の牌である中張牌ということになります。

ところが、もし混一色である場合は字牌は危険なのですよ(^_^;)

特に發は切れません。ドラが③ですし、もし混一色なら跳満以上の形も考えられます。

 

老頭牌と字牌しか切られていない捨て牌というのは、読む側にとってはつけ入る隙が少ない捨て牌なんです。

基本的に読めないと考えてしまっていいと思います。これはどの牌がツモ切り、手出しというのを細かくチェックして把握していたとしても似たようなものです。

 

「じゃあ読むことは無意味なのか?」

となるかもしれませんが、まったくの無意味というわけではありません。

可能性の一部を排除できるのは間違いないですし、その後の捨て牌や他家が切った牌などから得られる情報と組み合わせて、タンピンか混一色どちらかの可能性が薄くなることも考えられます。

 

これは私の場合ですが、

たぶん無視して手を進めているので、混一色の可能性に気づかないんじゃないかなと思います(^_^;)

「親リーだけど読めないしそんなもん知らねーよ」みたいな?w

「タンピンだろうけどどこ持ってるかわかんねーし、当たったら当たったでかまわんわ」って感じで好き勝手に手作りします。

 

でももしも混一色の可能性に気付いていた場合は、ドラ含みの混一色の可能性を否定できない以上、發と筒子は勝負したくないです。でも索子か萬子で当たったら仕方がない。

というような考えで打つと思います。

 

ちなみに、こういう隙の少ない捨て牌になるのは、雀鬼が言うにはツイてる人や流れにのってる人だそうです。

ツイてるから自然と読みにくい捨て牌になるとか・・・難しいので私にはよくわかりませんが(^_^;)

 

 

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