前の記事で視点の話をしましたが、この記事ではさらに深いところまで説明していきます。
「視点を変えることは誰もが自然とやっている」
「文章化の極意」
「似たようなものにも流用できる」
この3本立てでいきます。
視点を変えることは誰もが自然とやっている
視点を変えて文章化するというのは、特に意識していなくても誰もが自然にやっていることです。
たとえば自分の机の上にきのう買ってきたミカンが置いてあるとして、そのミカンについて会話をする場合はマイミカンとして話をするはずです。
「そのミカン俺のだから食べるなよ」
とか
「机の上にあるミカン食べてもいいよ」
とかですね。わざわざマイミカンとは言いませんが、どちらの場合でもマイミカンとして話しているはずです(^_^;)
しかし、たとえばミカンの相場について会話する時や、今年のミカンの味について会話する時などは、マイミカンのことではなくなりますよね?
売られているミカンすべて、または、食べたことがあるミカンの銘柄などのことになるはずです。つまり、マイミカンに限定せずどこの誰のものかわからないミカンも含めた幅広いミカンのことになるわけです。情報としての縛りが取れて扱いやすくなり、範囲も自然と広がってますよね。
特に意識はしていなくとも、また、わざわざ文章化をしていないかもしれないけど、誰もがこうして自然と視点を変えているのです。
視点を変えることを意識して行うようにすると、麻雀だけでなく様々なジャンルで活用できます。より有効に活用するために文章化の極意を紹介していきます。
文章化の極意「バカバカしくインパクトをつける」を実践
読みだけに限定せず、麻雀力アップのためのトレーニングの一環として、「牌を見て文章化するくせをつける」というのを提案いたします。また、文章化する時に「なるべくバカバカしくインパクトをつけたほうが良い」というのも付け足します。
説明はあとに回し、いきなりですが実際にいくつかやっていきましょう。
こないだの例の捨て牌を見て文章化してみましょう。
例1
東1局 東家の捨て牌 ドラ ③
「么九牌いらねー立直っ!!」「老頭牌より字牌が好きだぜ!」「中張牌を独り占めなのさ~」「さんざん么九牌を捨ててトドメにダブ東切り立直じゃボケェ!」
などのように、捨て牌を見てそれを文章に変換するんです。この時、なるべくバカバカしく大げさなセリフにすると面白いです。真面目にやっても楽しくありませんし、どうせなら面白くおかしくしちゃいましょう。
・・・・・・・
そうは見えないかもしれませんが、私はふざけているわけではありません。実はとても重要なことだからこそ書いてるんです。たぶん。
さあ次へと行ってみましょう。
・・・・・・
え?もうやめる?
ちょっと待ってくださいw 嘘でもジョークでもないんですw
麻雀力アップのために重要なことなんですよ。
そう見えないかもしれないけど今の私は世界で100番目ぐらいには真剣なはずです。
この目を見てください!(・∀・)
さあ次いきますよ。
例2
東1局西家の捨て牌 ドラ 五
「么九牌大量投棄!そして立直ィィ!」「字牌より老頭牌に惚れてるんやで」「中張牌は絶対に渡さない!!」「ドラ色を最後に捨てて立直じゃあ!」
こんな感じでドンドン文章化していきます。慣れないうちはとにかく勢いです。気付いたことをセリフにして、面白おかしく肉付けしてインパクト※を付けてから書き出していきます。
※これが重要!
さあ次です。
例3
南1局南家 ドラ9
「么九牌より中張牌が好きなの!」「ドラそばだけど早く切っちゃったw」「四かぶるんじゃねーよ!スジの一まで来やがって!」
そろそろ慣れてきましたか?簡単でしょう?捨て牌を見たらすぐにこれをやりましょう。ある程度の枚数※が出てからのほうがやりやすいので最初のうちは多めでOK。
※最初のうちは5~6枚ぐらい(それ以上でも可)から始めるとやりやすいと思います。慣れてきたら3~4枚→2枚と少なくてもできるようにしていく。1枚からやってもいいですけど、それはやろうと思えばすぐに34種できます。でも慣れてからでOK。
例4
南2局 東家の捨て牌 ドラ 9
「時代は数牌より字牌だぜ?」「こんなにはやくドラ捨てちゃった♪テヘペロ♪」「萬子と索子はもういらないとお断りしたではありませんか」「私は筒子を守る一族の末裔・・・ここは通さん!」
もう「テヘペロ♪」とか古すぎて自分で書いててちょっと吐きそうですが、ここで重要なのはインパクトです。すこし古くてもかまいません。
バカバカしいセリフであればあるほど、脳が喜んで受け入れやすい情報として脳内に長くとどまりやすくなります。自分が好きなドラマやアニメ、漫画や映画などからパクったってかまいません。むしろそういうところから積極的に引っ張ってくるほうが効果的です。
さあ次です。
例5
東2局南家の捨て牌 ドラ二
「真ん中なんていきなり捨ててやるぜぇ?ワイルドだろぉ?」「俺は扱いやすい数牌なんて必要ないんだぁぁぁ!」「今日は456なんていらねーから他のもんくれよ、ドラ色も嵌張搭子も8の対子も関係ないから取り替えてくれ」
私が書くのはこのへんまでにしておきましょうか(^_^;) そろそろネタも限界ですw 古いネタが多いのは基本的にテレビを見てないからですw
ともかく、これだけ例を書いておけば説明には十分でしょう。
では説明していきましょう。
なぜこんなことをするのかということをね(^_^;)
文章化することで似たようなものにも流用できる
文章化することのメリットは、前の記事でも説明した通り以下の2つ。
・情報が扱いやすくなる
・範囲が自然と広がる
そして前の記事では説明しなかったもう一つがこれです。
・似たようなものにも流用できる
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、まったく違う捨て牌であっても、文章化すると同じセリフにできる場合があるということです。
先程の例1と例2がこちらです。
例1 東1局 東家の捨て牌 ドラ ③
例2 東1局西家の捨て牌 ドラ 五
さきほどのセリフを見てみますと、どっちも同じことを言ってるものがあります。
「老頭牌より字牌が好きだぜ!」
「中張牌を独り占めなのさ~」
「さんざん么九牌を捨ててトドメにダブ東切り立直じゃボケェ!」
「字牌より老頭牌に惚れてるんやで」
「中張牌は絶対に渡さない!!」
「ドラ色を最後に捨てて立直じゃあ!」
例1の「么九牌いらねー立直っ!!」「中張牌を独り占めなのさ~」
と
例2の「么九牌大量投棄!そして立直ィィ!」「中張牌は絶対に渡さない!!」
この2つの意味はそれぞれまったく同じですよね。つまり「似たようなものに流用できる」ということになります。
2つを合わせてふざけて肉付けした部分を取り除くとこうなります。
「么九牌よりも中張牌を大事にしている立直」
これはこれらの捨て牌にも流用できます。
中張牌の八が混じってますが、別にかまわないです。立直はしてませんので問題ですが、その部分をセリフのほうから消せば使えます。
中張牌が3枚もありますが、么九牌から捨てられているし、「重要なのは何を大事にしているのか?」です。么九牌よりも中張牌を大事にしているのは明らかですから、それがわかればいいんです。立直はさっきと同様です。
これだと微妙ではありますが、どうにかギリギリ流用できるかなといった感じです。
ここにあげた例はすべて「タンピン系の捨て牌」です。多少、ずれや不足などがあるにしても、共通点が存在することはわかるのではないかと思います。
ちなみに例3も同じくタンピン系です。
例3 南1局南家 ドラ9
「ドラそばだけど早く切っちゃったw」
「四かぶるんじゃねーよ!スジの一まで来やがって!」
「么九牌より中張牌が好きなの!」というのは、さっき例1と例2をまとめたものと同じですよね。でも他の2つのセリフはここであげた捨て牌には流用できません。こういう場合もあります。
タンピン系以外のものも見てみましょう。
例4 南2局 東家の捨て牌 ドラ 9
「こんなにはやくドラ捨てちゃった♪テヘペロ♪」
「萬子と索子はもういらないとお断りしたではありませんか」
「私は筒子を守る一族の末裔・・・ここは通さん!」
これは一色系の捨て牌です。例4のセリフはそのままでは流用しにくいものもありますが、色の部分を変えれば他の捨て牌でも使えるはずです。
例:「私は筒子を守る一族の末裔・・・ここは通さん!」→「筒子」を「萬子」に変える、などすれば以下の捨て牌でも流用できる。
例5 東2局南家の捨て牌 ドラ二
「俺は扱いやすい数牌なんて必要ないんだぁぁぁ!」
「今日は456なんていらねーから他のもんくれよ、ドラ色も嵌張搭子も8の対子も関係ないから取り替えてくれ」
これは端っこ系の捨て牌です。3つ目のセリフは他には流用しにくいですが、他の2つは端っこ系の捨て牌であればほとんどに流用できるでしょう。
あとがき
捨て牌読みはいきなりやろうとしても難しいです。それにすこし捨て牌の意味を読めるようになったとしても、時間が長くかかってしまうようではそれほど役には立ちません。
素早く読めるようになるには、自分の中に読みの土台となるものを積み上げる必要があります。
捨て牌を文章化する時にわざとふざけた文章にするのは、楽しくないと継続することができないからです。
人間の脳はよくわからないものを拒否します。無機質な記号や暗号をおぼえるよりも、印象深い文章や絵などのほうが脳に受け入れられやすいのです。
記憶するにも引き出して使うにしろ、なるべく面白おかしいほうが良いのですよ^^
次の記事ではさらに活用していく方法を説明していきます。
